1.全体像の説明

(1)システムの全体図

下図は会計職人(法人版)の全体図です。

システム全体図

上図の各表は次のように分類されます。

1)将来の資金予測のための表

「@収支予測表」と「A融資返済表」の2つの表で将来の資金の予測をします。
これらの表から「B取引明細表」に将来の予測の取引明細を自動的に作成します。 また「取引明細表」を年度毎に集計し「C資金予測表」を作成します。
なお、「取引明細表」は、日々の実績取引の登録でも使います。

※表の頭の番号は次項での説明の順番です(以下同様)。

2)各種集計表や試算表を作成するための表

<各種集計表>
「取引明細表」から「@月別科目別集計表」「A物件別科目別集計表」「B年度別科目別集計表」 「C法人別消費税集計表」「D物件別月別推移表」を自動作成します。
これらの表は様々な切り口からの損益を見ることができます。
<各種試算表>
同じく「取引明細表」から「E法人税等試算表」「F物件別分析表」「G融資返済試算表」「Hレントロール」を 自動作成します。
これらの表は様々な切り口からの将来の試算を行うことができます。
また「I事業推移表」を自動作成します。これにより各年度の事業の推移を見ることができます。
<個人事業版連携表>
個人事業版の「会計職人」と連携し、「J連携税金試算表」「K連携税金合計表」を 自動作成します。
これらの表は法人/個人事業全体の税金の試算が行えます。

3)決算申告をするための表

「@損益科目表」「A貸借科目表」「B法人税科目表」「C別表四」「D別表五(一)」 「E別表五(二)」「F別表七」「G別表十六」「H法人概況設定」 「I消費税申告書」は、それぞれ税務署に提出する損益計算書、貸借対照表、法人税の確定申告書、法人事業概況説明書、 消費税の確定申告書に対応する科目を持つ表です。
「J都道府県税科目表」は都道府県に、「K市区町村税科目表」は市区町村に提出する確定申告書に対応する科目を 持つ表です。
「L総勘定元帳」は、「損益科目表」「貸借科目表」の各科目の取引明細を、複式簿記形式で記載します。
そして「M税額表」は決算申告時に行う様々な税務計算に使われる表です。

4)システムを運用するための基本情報の表

事業主体の法人を登録する「@法人」、物件または事業の名称等を登録する 「A物件/事業」、資金の収支口座を登録する「B銀行と現預金口座」、科目を分類する「C科目分類」、 システム全体の試算の期間を登録する「D試算期間」、操作環境を設定する「Eパラメータ」があります。
これらの各表は小さいので、1つのシート内にあります。(これ以外の各表はいずれも1表1シートです。)
「F科目表」は取引を区分する科目を登録します。
「G入居者情報」は物件の入居者の情報を登録します。
「H減価償却表」は固定資産の減価償却の情報を登録します。
「Iファイル連動」は、外部金融機関等から提供される取引ファイルの自動記帳を設定する表です。

(2)システムの構成

「会計職人法人版」のシステムは、1つのExcelファイルに上記の各表とVBA(マクロ)を搭載し、たった 1つのファイルだけでユーザーの業務処理を行うことができます。
従って、Excelが動作できるパソコンであれば、他のパソコンにUSB等で移動して、操作を行うことも できます。

ただし、決算申告書類の作成の時だけは、同じフォルダに「法人税申告書類」「地方税申告書類」 「消費税申告書類」のある環境、すなわち「会計職人法人フォルダ(xlsm版)または(xls版)」の 中にあることが必要です。